あぶ By あぶ

一瞬にして凍りつかせた人 2


カメラマンがずらりと並ぶ堤防の後ろからわたしと隣のカメラマンの隙間から携帯カメラで撮影しながら
しゃべりだしたこの女性

追い討ちをかけるように

「そうでしょ〜!? 携帯でこんなに綺麗に撮れるんだもの!!」と言いだした。

さらに聞こえていた人(カメラマン)たちが凍りつく・・・

するといきなり
「こんだけたくさんいるのにあなただけフィルムで撮ってるのね?」と言いだした。

 「よくご存知ですね?? このカメラ知ってるんですか??」と聞くと

「見たらわかるわよ^^」と食いついてきたw
 「確かにこのカメラフィルムカメラなんですけどね、今撮っているのは実はデジタルなんですよ!!」
「えっ??そうなの??そんなことできるの??」と言うとさらに食いついて来た。

日の出前に撮りたいものを撮り終えていたわたしは
この女性と話しながら後ろに下がり他の人に場所を譲ると機材を片ずけた。
この時点でご主人も帰ってきていてあまりの食いつきに申し訳なさそうに

「そろそろ帰るか」というと揃って帰って行った。

わたしも両隣の男性たちに挨拶だけすると
隣の男性たちの気の毒そうな顔がいかにもで面白かった。
そこからしばらく海岸を歩きながらこれまたいつもの場所でしばらく撮影をして
そして駐車場へ向かった。
 
 
 
駐車場へ着くとさっきの夫婦もまだそこにいた。

わたしが機材を車に積んでいると夫婦で近寄ってくると
「さっきは邪魔しちゃってゴメンなさいね〜」と話し始めた。

このご夫婦
仕事も辞めのんびりと過ごす中で数年前に写真を始めたらしい
初めはフィルムで撮りたくてわたしと同じカメラを夫婦で使っていたらしい
その後カメラ量販店の店員さんにすすめられたデジタルカメラも買い
いろんなところに行っては撮影を楽しんでいたようだ。
ところが現地で出会ったカメラマンや写真歴の長い友人カメラマンたちと一緒に撮影に行ったりする度に
「今時フィルムなんて・・・」とか
「こんな撮り方じゃダメだ」とか
「もっとこうして・・・」とか
「このカメラじゃダメだ・・・」とか
「このレンズじゃダメだ・・・」とか
挙げ句の果てには撮影に行った先のカメラマンたちの行動に
いい加減嫌気がさしてしまい写真を撮るのをやめてしまったらしい。

それから旅先などでカメラマンたちが集まってくるような場所で
いきなり何も言わずに割り込んでくるような人や
あぁだのこぉだの言ってる人を見ると気分が悪くなってつい一言いってしまうらしい(笑)

「デジタルカメラのことなんて何が何だかさっぱりわからないのに
あれじゃダメ、これじゃダメって言われてもね〜・・・
わたしたちはプロじゃないんだからあれはダメこれはダメって言われても
余計に分からなくなっちゃうじゃない??
でもね、わたしはプロのカメラマンで・・・で撮っていて・・・っていう
いかにもな格好していかにもな態度の人にそんなこと言われたら何も言えなくなっちゃうわよね・・・」
とちょと寂しそうに話をしているご夫婦

 「そうだったんですね・・・でも本当にご自分で撮った写真やカメラをダメだと思ってましたか??」と聞いてみると

「だってそう言われたらそう思うじゃない? みんなわたしよりも長く写真撮ってる人だったり
プロのカメラマンだったりすると、そうなんだと思っちゃうでしょ??」

 「じゃあ、もし今度そんなこと言われることがあったらなんでダメんですか??って聞いてみて下さい。
 ダメな写真てどんな写真なんですか?? って
 なんでそれがダメなんですか?? って
 相手は素人でもプロでも関係なくダメだと言った人に聞いてみて下さい。」

「そんなこと聞いてもいいのかしら?」

 「だって知りたくないですか? なんでダメなのか(笑)」

「そうよね、やだわ〜わたし、聞いてみれば良かった!!(笑)」

この後の会話はご想像にお任せします(笑)
 
 
 
Hasselblad 503CW Carl Zeiss Distagon CF 4/50 T* FLE & CFV-50c
 
 
3人で爆笑しながらの話も一段落したところで
 「でも、なんでわたしに話しかけたんですか??」って聞いてみると

「だって、ほら、あなたフィルムカメラ使ってると思ったからw
それに他のカメラマンみたいにあっち行ったりこっち行ったりしないで
ずっと同じ場所で他の誰とも一言も話さないで黙〜っておとなしく撮ってたでしょ?
だから、知ってる人もいなくて何も分からないんだろうな〜って(笑)
わたしと同じだな〜って思って
そう思ったらなんだか話かけたくなっちゃって(笑)」

 「そうだったんですね^^ でも、良かった、何も失礼なことしてなくて(笑)」

「大丈夫よ、だって私たち日の出前からずっと後ろの方で見てたもの^^
あなた一度も動かなかったわよね?」

 「あははは 確かに一度も動きませんでしたね
それに挨拶くらいはしましたけど誰ともしゃべってませんでしたね(笑)
でも日の出前からって薄暗いし寒いしそんな時間からよく待ってましたね??」

すると一言「だって一番いい時間帯じゃない!!」

 「わたしと一緒ですね!! ;)」
 
 
 
「あっ?? まさかあなたプロじゃないわよね??」一瞬真顔でそう言う

 「奥さんと一緒です(笑)」

「え〜〜〜ちょっと!! ヤダわ〜〜〜 もう、本当ゴメンなさいね!!
なんかいろんなこと言っちゃって、ちょっと〜〜〜
もう、恥ずかしいわ!! 本当ゴメンなさいね!!」

 「いえいえ、お気になさらず(笑)」

「もう〜(笑)
でもあれよ、あなたもっといかにもな態度しててもいいんじゃない??」

 「そうですか?? そしたら奥さんに一言言われるでしょ??(爆)」

「そうよ、思いっきり文句言っちゃうわ!!(爆)」

 「それは遠慮しておきます(爆)」
 
 
 
 
 
 
このご夫婦が出会ったカメラマンたちの言動についてはさておき(笑)

最後に一気に盛り上がった話をしながら
人は皆自分の見たいように見て
自分にいいように理解しているものだな〜としみじみ思った。

だからと言ってそれがどうこうということでなく
仮に見て欲しいようにそこにいたとしても必ずしもそう見てもらえるという訳でもなく
もっと上手く撮れるようにと思い話しかけてみたり
さらにプロとして少しでも写真を楽しんでもらおうとアドバイスをしてみても
必ずしもそう受け取られるとは限らない

どちらがどうだという問題でもなく

ただ自分がいいようにそこにいるのが一番楽なんだな〜なんて
そのご夫婦と話しながら思った。

新年早々自分のあり方というものを再認識させてもらったご夫妻だった。
楽しい時間をありがとうございました。^^
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
各種撮影のご依頼をお受けしております。
詳細は こちら をご覧ください。
作品のプリント販売、写真教室のお問い合わせ・お申し込みは以下のバナーから専用サイトへ移動してご覧下さい。
 
 
shop-bannerema-bannersite-banner

あぶ
あぶ
About me

アイスが大好き48歳、写真家

Leave a comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *

CAPTCHA